ボランティアも集まるガイドヘルパー研修
福島県南相馬市では、視覚障害者が外出する際に同行して安全に行動できるように助けるガイドヘルパー研修を無料で行いました。
介護施設の職員を始めとする多くの人が参加していますが、中でも注目できるのはボランティアとして活動したいと願う人たちの参加が多かったことです。
ガイドヘルパーの働きはとても大きく、視覚障害者の行動範囲を広げるために役立ちます。
特に福島県内の被災地エリアでの活動を中心としていて、このエリアで快適に生活を送ったり、ここへ訪問してくれたりできるような活動と言えます。
介護関連の研修会はたくさんありますが、ガイドヘルパー向けの研修を無料で行うことはそう多くないので、こうした動きが広がっていくことが期待されています。
ガイドヘルパー養成の無料研修を開催したのは、福島県での活動をメインとするNPO法人「あさがお」です。
特に南相馬市のエリアでの活動を始められるように研修が組まれています。
ガイドヘルパー研修の内容とは?
ガイドヘルパーとは、視覚障害者の外出を支援するためのヘルパーのことですが、安全に移動できるように視覚障害ならではの特徴を捉えた上で援助することが必要です。
そのため、この研修では一般向けと応用コースの二つを設けていて、初めてガイドヘルパーとしての活動をする人も、ある程度介護などで慣れている人も、より高度な援助ができるように研修がなされています。
研修の内容としては、視覚障害そのものについての理解を深めると共に、視覚障害者を安全に誘導するためにどうした良いかを学んでいきます。
また、実際の歩道や道路を使って、危険となるポイントや安心感を与える誘導の仕方などを実地で学んでいくことになるでしょう。
こうしたガイドヘルパー研修は、通常であれば4万円から5万円程度の受講料がかかります。
しかし、このNPO法人の研修では助成金を受けていますので、無料で受講できるというメリットがあるのです。
福島県のガイドヘルパー研修の取り組み
福島県では元々このエリアでの視覚障害者対応が若干遅れていて、ガイドヘルパーなどの対応できる人員が少なかったという事情がありました。
そこに東日本大震災があり、さらに視覚障害者に対応できる事業所が減ってしまったということもあり、より厳しい状況となっていたのです。
そこで、積極的にガイドヘルパーを増やして、より安全で快適なエリアとできるようにこうした動きが始まり、プロの介護スタッフだけでなくボランティアも研修を受けるようになっています。
自治体全体でこうした動きが広まっていくことで、すべてのエリアにおいてガイドヘルパーの働きが重要視されるように意識が進んでいくことが期待されているのです。